事業報告2014
■「松村電機製作所川越工場メッセージホール見学」と講演「これからの舞台照明について」
1、開催日:2015年1月20日(火)
2、時 間:13:00~16:00
3、会 場:松村電機川越工場 メッセージホール
4、講 師:大澤 茂樹氏(株式会社 松村電機製作所 )
5、主 催:日本劇場技術者連盟
6、共 催:株式会社 松村電機製作所
(見学会の模様)
㈱松村電機製作所は、昭和25年12月の設立で、東京・関西・中部・九州・東北・中国の6つの支店と、札幌・沖縄に2つの営業所を設置して全国的な営業ネットワークを構築しています。製造部門の工場が埼玉県川越市にあり、今回のセミナーはこの工場に付属しているメッセージホールの見学と、「これからの舞台照明について」と題しての講演と最新のLED照明機器の展示、説明会という内容で行われました。日本技術者連盟の会員を中心とした20余名が川越に集合して、皆さん熱心に見学されました。
松村電機製作所川越工場メッセージホールは、照明・音響・吊物・機構が一体となったパフォーマンス・スペースです。2013年4月にリニューアルされ、今回も、最新の舞台照明を体感できる演目が上演されました。
第1部は「祭り・小江戸川越」。2012年に癌の転移で体調を崩し亡くなられた、名優で芸能研究者の小沢昭一さんが語りを担当され、地元、小江戸川越のお祭りの楽しい一夜から夜明けまでを、話芸の達人の軽妙な物売りの口上やナレーションと共に、音響効果も入れて照明で見事に表現した作品です。第2部は「能面・心の彩り」。能面を使って、人の心情や喜怒哀楽を表現する作品です。第3部は、「コスミック・無限の宇宙」新たな芸術性を求めて作った新作ということでした。
その後の15分はホール内の見学でしたが、さすがに参加者が照明・音響・舞台美術と各セクションのエキスパート揃いなので、注目される点が専門によって違っている様子も大変面白く、活発に様々な質問が飛び交いました。
休憩を挟んで、今日のテーマである『これからの舞台照明について』(講演)が行われ、講師の同社設計部、大澤
茂樹氏による、将来の舞台照明についての展望と舞台照明ネットワークの基本としてDMXとs-ACN、イーサネットや必要な器具についての説明をレジュメと共に語られ、今後は世界的な動向でハロゲンからLED器具にシフトして行かざるを得ない流れが来ており、おそらくハロゲン器具が作られなくなる時代が近々来ると思われる。LEDの問題点の1つに直電源が必要ということがあり、今までの調光回路が利用出来ないため、松村では新築のホールでは基本インフラを直電源にし、端末を使って移動型調光器と直電源の選択ができるシステムにしており、また既存の調光盤設備のホールの場合は回路の一部を直電源として設備し、調光回路と直回路の混在設備とするのが一般的とのことでした。
その後質疑応答に入り、改修工事を控えているホール管理担当の参加者も多いため、切実な質問が活発に行われていました。最後に、展示されたLED器具を見学し、セミナーは終了。その後の川越駅前の居酒屋で行われた交流会には24名が参加。皆さん充足感からかなごやかに盛り上がり、無事閉会となりました。
(埼玉県 米本麻紀子)
■みの~れ「舞台美術ワークショップ」
1、開催日:2014年8月18日(月)
2、時 間:14:00〜
3、場 所:小美玉市四季文化館みの〜れ 森のホール
(茨城県小美玉市部室1069)
4、講 師:滝善光、齋藤譲一
アシスタント:飯島正明、米本麻紀子
(講師、アシスタントは連盟理事)
5、主 催:みの~れ支援隊(茨城県小美玉市)
主 管:みの~れ舞台技術ボランティア
(スタッフエッグ)
協 力:日本劇場技術者連盟
当劇場で上演される住民劇団のミュージカル「黄色い袋と魔法のトンネル」を題材に取り上げ、ワークショップを実施しました。
みの~れの舞台技術サポートチーム「スタッフエッグ」のメンバー、中学生や住民劇団の皆さんなど多彩な顔ぶれの参加者が、舞台美術ができるまでのプロセスを体験しました。
特別企画
「歌舞伎鑑賞会&バックステージツアーin国立劇場」
1、日 時 2014年7月8日(火)
2、会 場 国立劇場
3、時 間 14時30分~16時40分
傾城反魂香(けいせいはんごんこう)
一幕 土佐将監閑居の場
(とさのしょうげんかんきょのば)
17時00分~18時00分
バックステージツアー
講師:国立劇場 松尾宰氏
4、主 催 日本劇場技術者連盟
5、協 力 国立劇場
伝統芸能の殿堂「国立劇場」で歌舞伎を鑑賞した後、舞台裏の見学ができるお得な歌舞伎入門ツアーを実施いたしました。
事業報告2013
会員限定企画
■「バックステージツアー第1弾!新しい歌舞伎座を、 観に行こう」
日時:2014年1月27日(月)
会場:歌舞伎座
京橋プラザ区民館(※講座)
時間:14:00〜15:00 バックステージツアー
15:30〜17:00 講座「歌舞伎座の歴史を学ぶ」
講師 齋藤譲一、小川冨市
埼玉県舞台技術協議会、日本劇場技術者連盟共催による合同研修会。明治22年の開館より125年目、リニューアル1年目の「歌舞伎座」バックステージツアーを実施いたしました。
楽屋口から中に入ると、そこは伝統と新鮮さが入り交じった華やかな空間が広がっていました。
奈落に降り、すっぽん(花道の上に登場するための小型のセリ)、第5期歌舞伎座に入って新設された「大迫り」と、従来からの「松」「竹」「梅」の3つの迫りを見学。ここを役者が上っていく姿を想像すると、胸が躍るような心地でした。
これらの迫りは実は巨大な鉄の円柱で、全体が「廻り舞台(盆)」で国内最大の大きさとのこと。もしかすると世界一かも知れないそうです!
作業中にもかかわらず、ナグリの音は全く聞こえず、インパクトの音が響くだけでしたが、これは、舞台装置の定型物は今や鉄骨が中心であり、「伝統」の歌舞伎座にも時代が反映されているのかなと思いました。
この後の講座「歌舞伎座の歴史を学ぶ」も楽しく、今日は一日たいへん素晴らしい体験をさせていただきました。
(報告:米本麻紀子)
■新春イベント「音響効果サミット2014」
〜匠たちが "効果音" の神髄を語る〜
日時:2014年1月27日(月) 13時30分〜17時
会場:千駄ケ谷駅徒歩3分 国立能楽堂2F 大講義室
講師・パネリスト:大池 隆仁、小野 隆浩(ビデオ参加)、
佐々木英世、三田 裕、八板賢二郎、山本 能久
主 催:一般社団法人日本音響家協会
協 賛:日本劇場技術者連盟
協 力:協同組合日本映画・テレビ録音協会
■セミナー「LEDスポットライトやDMX制御機器の仕込みを
体験しよう」
日 時:2014年1月21日(火)
時 間:13:00~16:00(開場は12:30)
場 所:川口総合文化センター・リリア 催し広場
講 師:平島俊征氏(株式会社伊東洋行)
主 催:埼玉県舞台技術協議会
共 催:日本劇場技術者連盟
協 力:株式会社伊東洋行
最新LED機器の紹介や仕込み方のレクチャーなど照明分野の現状や先端技術を学びました。
プログラムに「実技体験」を取り入れたことも本セミナーの大きな特徴であり、安易な落下事故を防ぐために、ハンガー (特殊な形状)の特性をふまえての吊り込み、DMXケーブルや 電源ケーブルの接続、一般的なフェーダー卓による制御など、「仕込み」から「バラシ」まで一連の作業を通して、技術面、 安全面において、知識の向上を図ることが出来ました。
LED機器から発信するノイズについての問題、冷却装置の重要性、頻繁な新機種の発売によるユーザーの戸惑いなど、講師への質疑も活発に行われました。
【参加者の声】
40名近い参加者で女性の比率が高く、和やかな進行となりました。友人の演出兼舞台監督は「LEDになって、調光卓側から灯体の方向や絞り、色を可変で指示出来るということは、仕込みの流れがかなり変わるだろう。シュートの時間が短くなると演出部としては時間的に余裕が出来るし、
俳優が場面で多少無茶をしてもすぐに対応出来る。表現に関しては制約がなくなって楽になるのではないか。将来的にはPCで事前に家でキューを組んでおいて、ゲネプロに入ることも出来るようになるかもしれない」と、期待感を持っていました。
ハンガーが特殊な形状だったので、1台仕込む度に、人手が二人必要でした(クランプを締めるまでは、一人が下から灯体を支えておかなければなりません)。この場合、固定するまで灯体を置いておけるような移動式の台があれば、一人で仕込めるかもしれません。
この分野は日進月歩なので、待てば待つほど良い機材が安く買えますが、その分購入のタイミングが難しいようなので、購入の際にはある種の思い切りと諦めも必要なようです。
空冷ファンの問題、音響機材との干渉など、課題も多いようですが、 大変魅力のある機材で、今後の進展が楽しみと感じました。
(米本麻紀子)
■音のゼミナール 楽器の王様「ピアノ」大研究
日 時:2013年12月5日(木) 13:00〜16:00
会 場:かめありリリオホール(東京都葛飾区)
講 師: 第1部 三好直樹氏
第2部 昆布佳久氏、山家清彦氏、及川公生氏
ピアノ:浅岡みほり氏
主 催:一般社団法人日本音響家協会
協 賛:日本劇場技術者連盟
協 力:コモドマッティーナ株式会社 有限会社ソナリサーチ
ヒビノ株式会社 株式会社エルシー電気
楽器の王様と言われている「ピアノ」をテーマとし、日本を代表する音響家を講師にお招きしたゼミナールを開催しました。
第1部では、18世紀初頭のピアノの誕生から最先端技術の精華、偉大な作曲家、作品との関係、何故王様なのか徹底的に解剖しました。
休憩時間には、舞台上を自由に歩き回ってピアノの音を体験する(ピアノの下にさえ潜っても良いとする)ミニコンサートを実施。
第2部では、レコーディングやサウンド・リインフォースメントにおけるマイキングの数々を検証。特異な、個性的なマイキングも披露。さらには、歴史的なレコーディングの秘話も‘初公開’され、至福の時を味わうことが出来ました。
「マイキングに正しいという決まりは無い、自分で試して、マイキングを創造する」という答えにも辿り着きました。
ピアニスト、劇場のスタッフ、協力企業の皆様、参加者、そして講師の先生方が有機的に一体となった実に楽しいセミナーとなりました。
【参加者の感想】
企画された方々の創意と工夫に感謝するとともに、次回を楽しみにしております。
(群馬県 平野克明)
■劇場技術者寺子屋「歌舞伎の照明」
講 師:歌舞伎照明プランナー・池田智哉氏
日 時:2013年10月22日(火) 15:00 ~16:30
会 場:新宿文化センター4F 和会議室
主催:日本劇場技術者連盟
共催:埼玉県舞台技術協議会
後援:公益社団法人日本照明家協会
伝統歌舞伎の照明から日本人の美意識と、4月に開場した第5期歌舞伎座の照明設備について、歌舞伎照明の第一人者池田智哉氏をお招きし話を伺いました。
歌舞伎照明の神髄から、秘話、「基礎」がいかに大事かという心構え、「ボーダーライト」は日本独自のオリジナルなものであり、日本の照明の命であること等、思わず身を乗り出してしまうお話に、劇場技術者はもちろん、舞台芸術の世界を志す学生、照明のメーカーの方など、誰もが時が経つのを忘れて楽しんだセミナー となりました。
受講感想
「芝居をしない照明」これが、今回の講師、池田智哉氏が意識していることである。これが意味することは、歌舞伎の演技を引き立てるすべての作業を行いつつも、出しゃばらずに、「お客様に照明がよかったね」と言われない照明をデザインし、それを実行するということである。
歌舞伎照明45年の経験に裏打ちされた池田氏ならでは、の実に含蓄のある言葉である。思うに、これは、歌舞伎の照明のみならず、すべてのジャンルの照明、敷衍すれば、舞台、音響も含め、すべての劇場技術者にも通じることではないだろうか。
一方、純粋な照明技術においては、ボーダーライトの役割の大きさに認識を改めることになった。歌舞伎独特の均一な照明を作るときに、ボーダーライトは欠かせない。これは、レンズを通さない照明であることにより、影ができにくいからである。また、その照度の調整にも神経を使い、大道具などへの当たりなども反射光が目立たないようにしているとのこと。また、ゲージ調整により、色味にも変化が生まれ、そこまでも演出に生かしているとのことである。
単なる作業灯として見ていた、ボーダーライトであったが、照明演出において欠かせないものであると感じるとともに、多くの照明技術者にこのことを伝えねばならないと痛感した。
今回の講座は、歌舞伎照明の技術的なエッセンスについては、もちろん有益な事柄を伝えてもらったが、すべての劇場技術者にとってその日常業務に取り組む姿勢についても大変に重要で参考になることを学ぶことができた。
(平野克明)
■第1種、第3種劇場技術者検定講座(宮城県)
2013年8月31日(土)〜9月1日(日)に宮城県加美町の中新田バッハホールで検定講座が開催されました。今回は町民対象の第3種の受講生が主で、講師の丁寧な講義に熱心に耳を傾け、時折、笑い声が聞こえる等和気あいあいの講座となりました。
今回は受講者へ教科書を事前に郵送して、予習を勧めたところ、筆記試験は好成績でその成果がありました。
◎受講者の感想
・これまで鑑賞者だったのですが、今回、様々な劇場の裏方の仕事を少しですが体験することで、演者だけでなく照明や音響など、それぞれ力を出し合い協力することで初めてすばらしい作品が鑑賞できるのだと感じました。
・最近ようやく上手と下手を覚えたばかりのド素人が受講して大丈夫だろうかと不安でしたが、講師の方々の説明がとても丁寧でわかりやすく、初心者でも納得しながら受講できました。
・楽しく、本当に良い勉強になりました。スタッフみんながお客様に喜んで帰ってもらうという気持ちが、理解できました。
・短い時間の中、先生方の解りやすい指導で、楽しく受講できました。
■コミュニケーション能力開発セミナー
講師:高野呂音(ロネ) クラウン劇団OPEN SESAME
日時:2013年7月22日(月)15時~16時30分
会場:新宿文化センター・和会議室
主催:日本劇場技術者連盟
共催:一般社団法人日本音響家協会、埼玉県舞台技術協議会
クラウンの高野呂音(ロネ)さんを講師に招へいしコミュニケーションのエッセンスについて貴重なお話を伺いました。
ロネさんは、質の高い芸術で人を幸せにする一方で、日本におけるクラウンの確立を目指し奮闘されています。(本来、クラウンは非常にステータスが高いのです)
「コミュニケーションの基本は、自分とのコミュニケーション」「指示をし伝えることと相手を怒ることは別次元」「国家という体制と、そこにいる人は違う」など、世界を見てきたロネさんの体験はリアルで、お話の一つひとつが宝のようでした。
今回のオリジナル企画、舞台で働く技術者にこそ聞いてほしいセミナーでした。
懇親会は深い話から、「クラウンの鼻が赤いのはなぜ?」など素朴な質問も飛び交い楽しく、盛り上がりました。
■第3回ジャズサウンドラボラトリー/最終章
2013年7月20日、府中市のモランボン本店4F「HALLひまわり」で開催されたこのイベントは、ジャズ・イン府中実行員会の主催によるもので、当連盟、日本音響家協会が共催という形で協力いたしました。4月から開催されたラボラトリーは、予定どおりのカリキュラムを終了いたしました。
最終となる今回は、生バンドを招いて、それぞれの楽器に対して、マイクの距離、角度を変えて収音した音を試聴することから開始いたしました。
例えばボーカルは、マイクを通常の近接状態からオフにしたり、鼻の高さやアゴの下方から狙ったりして音質とポップノイズの状況などを受講者に把握してもらいました。
学生から高齢者まで年齢層の幅広い受講者たちは全員、調整卓の周囲を取り囲み、代わる代わるミクシングを試み、真剣に学んでいました。
受講者の多くは楽器演奏を積んでいて、”マイクは演奏者が使用するモノ””演奏者もマイクを上手に使いこなす術を学ぶべき”という講師の言葉にうなづいていました。
今回の講師は増旭、八板賢二郎の両氏で、伊代野正喜、呉東彰、野澤順一、渡辺一巳の4氏がサポート。
3回のセミナーを受講した方々は、ストリートジャズの音づくりを理解した市民として「ジャズ・サウンド・ソムリエ」に認定されることになり、10月27日のジャズフェスの本番で活躍することになりました。
セミナーの協賛は、株式会社エヌエスイーとザ・ゴールドエンジンです。
■製作現場見学会「藤浪小道具株式会社訪問」
日 時:2013 年6 月21 日(金)14時30分〜
内 容:浅草雷門前集合 仲見世、浅草寺散策
藤浪小道具訪問
神谷バーにて懇親会
藤浪小道具株式会社の瀬田五郎氏をナビゲーターに、「小道具の歴史と背景」や「小道具職人の現在・未来」を分かりやすく解説いただいた後、甲冑や刀等を保管している蔵や、実際に職人が作業している現場を見学しました。
参加者の声
◎「連盟でしかできない」事業であったと思います。
お金では買えないものの継承というミッション、特に歌舞伎の小道具を保存している土蔵は圧巻でした。
「歴史は歴史として尊重し、若手に引き継ぐ、職場は明るいのが良い」という社長の言葉にも感銘いたしました。
◎藤浪小道具の会社見学ありがとうございました。日本の伝統芸能を支えている会社であることが良くわかりました。
古い、いや歴史的価値のある小道具が今も残って、使用されていることに脇役の重要性を感じました。
働いている人たちも何か、生き生きしているように見えました。前回の金井大道具、今回の藤浪小道具とほんとうによい物を見せてもらっております。
■第2回ジャズサウンドラボラトリーの報告
2013年6月15日、13時30分からルミエール府中(東京・府中市)でJAZZ in FUCHU実行委員を対象にワークショップが開催されました。参加者は42名で会場は満席。ザ・ゴールドエンジンのスタッフの協力で無事に終了しました。
マイクからスピーカまでの装置、その役目をわかりやすく説明して、ジャズのミクシング体験もしていただき、予定時間を60分もオーバーして終了しました。
的を射た質問も多く出て、しっかりと楽しく学べたようです。
次回は7月20日、生バンドのSRを試みます。
受講者の声
◎勉強になりました。そして緊張しました。こういうひとつひとつがみんなの血になり肉となり、ジャズイン府中を成功に導ければと思います。
◎目から鱗のお話が沢山ありました。最終章も愉しみにしております。日本音響家協会の方々にこの場をお借りして御礼申し上げます。ありがとうございました。
◎今回も濃い内容で、楽しく学ばせて頂きました。ディレイのご説明はわかりやすく圧巻で、会場がどよめきましたね!
◎どのような経歴の持ち主か不明な受講者に流暢でかつ、優しく、時に笑わせ、鋭い指摘を交えての講義は参加者の興味をそそり、とても参考になりました。ストリートパフォーマンスは、演じる人、支える人、不特定な見る人、三者が一体になることが、ホール内催し以上に必要ですね。周到な準備と計画が必要で本番へ向かっての三回あるセミナーはとても大切で有効なことと改めて感じ、次回への期待が大ですね。
■2013年度日本劇場技術者連盟総会
連盟の定時総会が開催されました。
開催日:2013年4月22日(月)13:30~15:00
会 場:東京・かめありリリオホール
■セミナー「誰にも訊けない舞台照明の素朴な疑問 Q&A」報告
2013年4月22日、日本劇場技術者連盟総会後、東京都葛飾区のかめありリリオホールにて、「誰にも訊けない舞台照明の素朴な疑問 Q&A」が開催された。
照明業務に携わらない劇場技術者は、意外にも、照明技術の初歩的なこと、例えば、調光卓を操作してどのような仕組みで明かりが点灯するのか、また、DMXやパッチなどという用語も耳にはするが、その正確な内容を理解していないことが多いのではないだろうか。
今 回はそのような疑問に判りやすく応える講座で、非常に有益で、楽しめるものであった。
内容としては、リリオホールに勤務される小村氏が、普段見ることの ないデジタル調光器(調光卓からのDMX信号を受け灯体に指令された通りの電気を流す働きをする機器)や舞台照明で一般的に使われる凸レンズスポットライ
トやフレネルレンズスポットライトの説明をされた。また、由井女史から、調光卓を前にして、パッチの作業(調光卓のフェーダーとホール内の灯体を組み合わ せること)や調光卓の仕組みとDMX信号についても詳しく教えていただいたので、大変理解がしやすかった。
さ らに、最近はやりの“LEDパー”(LEDを埋め込んだパーライト)を見せていただいた。非常に安価でありながら、一灯にRGBW(赤・緑・青・生=白) の4色のLEDがそれぞれ多数埋め込まれており、その組み合わせで様々な色の演出が可能となっている。また、実際の使用においては、調光卓とその灯体のみ
で完結し、高価な調光器が必要ない。消費電力も灯体のみなら、実際に見たものは120Wほどのものであり、非常に省エネでもあり、デイジーチェーン接続 (数珠つなぎのように、灯体から灯体へ接続すること)も可能である。LEDの進歩が舞台照明のあり方を大きく変えることを強く感じた。
参加された連盟会
員が熱心に聴講し、また、質問され、非常に昂揚感のある講座であった。
最後に、丁寧に対応していただいた飯島氏をはじめとしたリリオホールスタッフの方々とこの講座を企画された関係者の方々に感謝の言葉を申し上げたい。(報告:田中明)
■第1回ジャズサウンドラボラトリーの実施報告
開催日:4月20日(土)
講 師:及川公生氏
会 場:府中市/モランボン本店ホール
主 催:JAZZ in FUCHU実行委員会
共 催:日本劇場技術者連盟+一般社団法人日本音響家協会
協 賛:ザ・ゴールドエンジン、株式会社エヌエスイー
◎今後の開催予定
第2科目)「音響の初歩を学ぶ」
6月15日(土)13時30分~16時30分
ルミエール府中
用語の解説と音響機器を使ってSR(PA)実習。
第3科目)「生演奏の音創り」
7月20日(土)
生バンドの演奏の音をどのように組み立てるかの実習。